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持ち家と賃貸どっちがお得?【持ち家を持つ本当の意味が分かります】

あなたは持ち家派ですか?賃貸派ですか?

 

状況によって、どちらがどれだけお得なのかは計算で出せそうです。

 

本記事を読むことで、以下が分かります。

  1. 賃貸と持ち家はどっちがお得?
  2. どれだけお得なのか?
  3. 本当に?何かワナはないの?
  4. なぜお得なの?ワナの正体は?
  5. ワナを回避する方法は?
  6. 買っていい物件と買ってはいけない物件の見分け方

 

子育て世帯のパパが調べて考えた結果をお伝えします。

 

1.賃貸と持ち家はどっちがお得?

単純な数字で見ると、持ち家の方がお得です。ただし、大きなリスクを背負うことになります。

 

2.どれだけお得なの?

次の条件を仮定すると、持ち家の方が物件価格換算で毎年4.75%お得です。

 

  1. 住宅ローンは1.5%の固定金利
  2. 維持管理費に年率2.5%を充てる
  3. 賃貸物件の表面利回りが8%

 

具体的な計算方法は以下です。

計算が煩わしい場合は、読み飛ばしていただいても大丈夫です。

 

賃貸と持ち家の比較はパーセントでおこないます。計算式は以下です。

 

賃貸の利回り[%] - 持ち家にかかる費用[%] = 持ち家のお得さ[%]

 

まず、持ち家にかかる費用を次の通りとします。(物件の価値は下落しないものとする。)

 

  1. ローンは1.5%の固定金利
  2. 維持管理費に年率2.5%を充てる

 

このとき持ち家にかかる費用は、1.5/2 + 2.5 = 3.25[%]です。

 

ローン残額は徐々に減っていくので、金利による費用は三角形になります。なので1.5%の金利は平均して1.5/2[%]になります。

 

賃貸物件は、表面利回りを使います。

 

2000万円の物件の表面利回りが8%のとき、月々の家賃は13.3万になります。

(:=2000万*0.08/12)

 

このとき計算式は、

賃貸の利回り8% - 持ち家の費用3.25[%] = 持ち家のお得度4.75%

 

この場合、毎年平均で持ち家の方が賃貸よりも4.75[%]だけお得だということです。

 

2000万円の家を買った場合、賃貸なら1年で160万円の賃料ですが、持ち家なら65万円(平均ローン金利15万円+維持管理費50万円)の費用です。

 

差額の95万円は、ちょうど2000万円の4.75%です。

すなわち、持ち家の方が賃貸よりも毎年4.75[%]だけお得です。

 

また、賃貸で毎年4.75%だけ損をしていくと、30年後には142.5%の損になります。

(:= 0.0475*30 物件に再投資をしないので単利になる。)

 

賃貸は160*30=4800万円の損

持ち家は65*30=1950万円の損

 

差額の2850万円は、物件価格2000万円の142.5%です。

 

3.本当に?何かワナはない?

ワナはあります。ここでは次の4つを紹介します。

 

  1. 引越のリスク
  2. 物件価値が下がるリスク
  3. 周囲の家賃相場が下がるリスク
  4. 無理なローンを組んでしまうリスク
  5. 他の金融商品へ投資する機会が失われてしまうリスク

 

1.引越のリスク

 何らかの理由で引越が必要になった場合、住んでいないにもかかわらずローンを払い続ける必要があります。別の賃貸を借りる場合は、家賃も同時に払うことになります。

 

2.物件価値が下がるリスク

 物件価値が下がると、持ち家の場合は下がった価値の分だけ資産が減ります。

 

物件価値が下がる要因としては、建物の減価償却や地価の下落があります。


f:id:nicomb:20190527195847j:image

全国市街地価格指数

(出典 地価にみる日本の今)

 

3.周囲の家賃相場が下がるリスク

 周囲の家賃相場が下がると、それだけ持ち家のお得さが減ります。あまり下がると賃貸に住んだ方がお得になるかもしれません。家賃が下がるということは、デフレの可能性もあります。デフレ時は給料が下がるのでローンの返済が苦しくなります。

 

4.無理なローンを組んでしまうリスク

 無理なローンを組むと、当然破産の可能性が高まります。

 自分がローンを払えなくなったとき、他人に貸して自分は安い賃貸に引っ越すという選択もあります。ただし、周囲の賃貸需要が少ない場合や、周囲の家賃相場と比較してローン返済額が高い場合は、十分な賃料が得られない可能性があります。

 

資金計画については以下記事が参考になります

ライフプランニングで破産を回避する - 子育て世帯のパパが社会を生きる

生活にゆとりを生む。ライフプランの見直し - 子育て世帯のパパが社会を生きる

 

5.他の金融商品へ投資する機会が失われてしまうリスク

 今回の場合、マイホームを金融商品として見た場合、運用利回り年利4.75%の金融商品を買うことと同じです。

 

35年間で2000万円の資産を築くためには、年利4.75%の複利で毎月2万円の積立で達成できてしまいます。

 

現在の住居費と比べて、マイホームのローン返済+維持管理費が2万円以上増える場合は、その2万円をマイホーム以外の金融商品に投資した方が効率的です。

 

借金を返す以上に余裕が全くない場合は、そもそもその物件に住むのは分不相応なのかもしれません。家賃が払えないにも関わらず、高い家賃の家に住んでいる状況ということになります。

 

4.なぜお得なの?ワナの正体は?

賃貸と持ち家を比較して、持ち家がお得な理由は、賃貸物件の賃料には必要な経費に加えて大家さんの儲けが上乗せされているからです。

本記事の例では、4.75%が大家さんの儲けにあたります。これをイールドギャップ※といいます。(※今回は金利からイールドギャップを算出していますが、年間のローン返済額から計算する方法もあるようです。)

 

イールドギャップ = (家賃収入 - 年間経費)/物件価格 - 借入金利

                     = (物件価格*表面利回り - 年間経費)/物件価格 - 借入金利

                     = 表面利回り - 年間経費/物件価格 - 借入金利

 

これって実は、まさに 2.どれだけお得なの?で紹介した、持ち家のお得さを計算する式そのものですね。

 

持ち家のお得さ[%] = 賃貸の利回り[%] - 持ち家にかかる費用[%]

 

ここから次の通りになります。

 

持ち家のお得さ = イールドギャップ (= 大家さんの儲け)

 

持ち家のワナとは、大家さんしかり不動産投資のリスクそのものです。

 

ローンでのマイホームの購入は、借金で不動産投資をするのと同じことです。

 

あなたが、あなたのマイホームの大家さんになって、あなた自身に家賃を払ってもらっていることになります。ただし、家賃を払う人と家賃を貰う人が同じ自分自身なので、賃料が右のポケットから左のポケットに移るだけで、賃料が発生していないかのように見えているだけです。

 

5.ワナを回避する方法は?

不動産投資で利益を出し、失敗しないことです。

 

不動産投資で失敗しないためには、実質利回りを高くして、早くローンを返しきる必要があるようです。また、将来価値の下がらない物件を選ぶ必要があります。

 

  1. 周囲の家賃相場を考慮して、物件の購入価格を抑えることで表面利回りを上げる。
  2. 状態の良い物件を買うことで維持管理費を抑え、実質利回りを上げる。
  3. リフォームに回すお金を抑えて、実質利回りを上げる。
  4. 環境の良い場所や、都市計画で今後栄える場所の物件を買うことで、物件の価値が下がらないようにする。

 

好立地で修繕費用がかからない家をできるだけ安く買って、間取りや設備にこだわらずにリフォーム費用を抑えることです。

 

そのためには、良い物件を見分ける目利きの力や、リフォームを安く済ませる力、物件購入の値引き交渉力等、不動産投資に関わる様々な力を磨く必要があります。

 

6.買っていい物件と買ってはいけない物件の見分け方

 

  1. 価値の下がる物件は避ける
  2. リフォームのかからない物件を選ぶ
  3. (周囲の賃貸相場 - 維持管理費)で6%運用した結果 > ローン残債 となる物件を選ぶ
  4. 返済期間中に、ローン残額が物件価値を上回らないようにする

 

価値の下がりにくい物件と、ローンについては以下を参考にどうぞ。

新築一戸建てマイホームで借金地獄 - 子育て世帯のパパが社会を生きる

 

また、各地方自治体の都市計画が参考になります。商用地や住宅用地として指定されている地域は将来栄える可能性がありますが、農地や山林に指定されている場合や無指定の場合は、今後過疎化していく可能性があります。

 

私もこれから沢山勉強して、沢山の物件を見ていきたいと思います。